Beyondthefieldは「クソゲー」なのか
Beyondthefieldは「クソゲー」
とあるDCGブロガーがそんなことを書いていた。以前から信頼を置いていた方なだけにそれが非常に悲しく、悔しかった。
私は思う。
そんな簡単にクソゲー認定していいのか。
それは気付きと発想力を求められるDTCGゲーマーとして恥ずかしくないのか。
それはシャフリングベビーに「お前は他の子と同じようにハイハイしないからクソだ」と言っているのと同じではないのか。
それは結局ただの思考停止ではないのか。
(※シャフリングベビーとは、座ったままお尻で移動する赤ちゃんのこと。ハイハイをしないまま、つかまり立ちをするようになることもある。)
そして果たして、
Beyondthefieldは「クソゲー」
なのだろうか、と。
Beyondthefieldとは、
10月25日に正式リリースされた新作TCG。
『終わらない楽しみが、此処にある』
— Beyond the field 【新作TCG】 (@BTF_TCG) 2019年10月25日
インストールはこちらから!https://t.co/EjOhhpGxn4
公式サイトhttps://t.co/GReYkipugS
公式Discord(ゲームに関するお問い合わせもこちらからお願いします)https://t.co/UXByWvXsE1#Beyondthefield#ビヨンドザフィールド
「終わらない楽しみを提供する」を目的に、カードを全て無料配布する(今後もその予定らしい)など画期的な手法でDTCG業界に一石を投じようとしている個人開発DTCGである。
いきなりだが先述したブロガーが「クソ」と評したこのTCGの特徴を挙げていこう。
- チュートリアルがない
- CPU戦がない
- ランク戦がない
- 対戦時の持ち時間がない
……ないないづくしではないか。
曰く、これらは「あって当たり前」とのことだが果たしてそうだろうか。
Beyondthefieldは当初アナログゲームとして開発していたそうだ。
思えば、mtgなどをはじめとするTCGにはチュートリアルがなければCPU戦もなく、ランク戦もなければ待ち時間もない。
それは当たり前だ。
よってカードゲームであるDCGにそれらがある、ということがそもそもカードゲームとして異端なのではないか。
これが私の考えの前提であることを理解しておいてほしい。
さて、これから上記のBtf4大「ない」について一つずつ述べていこう。
まず一つ目、「チュートリアルがない」
これについてはゲーム内にチュートリアルがないだけであって、ルール解説はYoutubeに上がっている。しかも、ログインした最初の画面の右上、Twitterマークの横の!マークからそのリンクに飛べる。まったく説明がないわけではないのだ。
さて、私はチュートリアル(または説明書)は必要ないと考えている。
理由は至極簡単で、「かったるいから」である。最低限の説明さえあれば、あとは動かせば分かるの精神だ。
チュートリアルもいわば最低限の説明であり、それにゲーム開始までの時間を取られるのであれば動画にしておいても変わらないのではないだろうか。
さらにyoutubeに上げることの利点として、興味を持った人がyoutubeでプレイ動画などを検索するときに、検索に引っかけることができる。
余談だが、私はチュートリアルがない代わりにゲーム内のリンク先である公式チャンネルに対戦動画を充実させてほしいと思っている。これについては、オリエンタルラジオ中田敦彦さんが似たようなことを言っていたのでこちらを観てほしい↓
2つ目、「CPU戦がない」
まずはこれを読んでほしい。
Beyondthefield、特に松本リーダーは「人と人の繋がり」を大切にしている印象がある。
友人とデッキ調整をしながら対戦する、そんな古き良きTCGのイメージがあるのだろう。
よって構想上CPU戦は必要ではないのだ。
あとは技術的な問題もあるだろう。
必要ないのであれば最初から無理して実装する必要はなく、理にかなっていると言える。
3つ目、「ランク戦がない」
そもそもランク戦の役割とはなんだろうか。
私は、課金意欲を煽るシステムと考える。
ランクが上がれば上がるほど強い相手、そして資産の多い相手とぶつかる。必然的に自分のカードプールを広げなければ勝てなくなる。よって、課金によってカードを買う。
しかし、全てのカードが無料配布され、今後も無料で追加するというBeyondthefieldにおいて課金はない。したがって、ランク戦が存在する必要も、意義も無いのだ。
また、気軽にできるTCGを目指していると考えられるこのゲームに置いて、ランクというのは枷になると考えられる。ランクがないからこそ気軽に遊べ、色々なデッキが生まれる。それはまたカードゲームの面白いところではないだろうか。
それでもユーザーに明確な強弱をつけたいのであれば大会を開けばいいと思うのだが。
4つ目、「対戦の待ち時間がない」
正直、何故にコレが不満なのか分からない。
そんなに時間がないなら、そもそもゲームをしなければいいのでは?とも思う。
さて、チュートリアルといえど解説動画といえどゲーム内では最低限のルール説明しかされない。従って、細かいテキストなどは逐一確認するし、してもよい。
また「人と人との繋がり」という観点でいうと、教えながら対戦するといった状況は充分にありえる。待ち時間があってはそれらができず、ゲームの方向性としては致命的。
よって、この観点から持ち時間は不要だ。
そもそもカードゲームには持ち時間がない。
競技性を求める大会は例外だが、基本的に必要ではない。ランク戦がないことからもBeyondthefieldの競技性というのはまだ薄く、この観点からも持ち時間は不要なのだ。
他のカードゲームもカスタムで持ち時間の有り無しを設定できればいいと思うのだが……もしかして、できたりする?
ここまでBtf4大「ない」について考えてみた。私はDCGゲーマーであると同時に、しがないDMPであるのでカードゲームという枠組みから切り込んで話をしてみた。支離滅裂すぎて、それは違うだろ!このハゲ!というのがあるかもしれないがこれはあくまで私の考え。どうか理解して頂きたい。
そしておまけとして少しだけ、このゲームがルームマッチング制であることについて話してみようと思う。
Beyondthefieldはオートマッチングではなく、ルームマッチング制だ。
とはいえ根本は変わらない。顔の見えない相手であることは変わらないのだから、そんなに怯える必要はない。むしろメリットすらある。強い人がいればそれを避けることもできるし、逆に挑戦することもできる。ついでにマナーの悪い相手などの戦いたくない相手も避けられる。
一昔前は主流であったらしいが、オートマッチング世代である私にとってこのシステムは画期的だと感じた。
タピオカが流行したように、ルームマッチング制もまた回り回って主流になるのではないか……信じるか信じないかは貴方次第。
Beyondthefieldについて考えれば考えるほど、これがどれほど強大な力を持っているかを実感する。
とにかく目的に対して合理的。
そして無料で提供することなどで急速に信用を得ている。汚い話だが、今の時代は信用がお金に変わる。もう少しユーザー規模が拡大した未来でクラウドファンディングなんてしようものなら……末恐ろしい。
DCGでありDCGではないTCG、そんなBeyondthefieldは今後のDTCG業界に革命を起こす。私はそう信じている。