無題

一人暮らし男子大学生です。

経過報告

 実家を出て東京の端っこに住み始め、1年とちょっとが経ちました。適当に振り返りながら、ちょっとした感想でも書いていこうと思います。

 

 

 もう何度目だよって話かなと思いますが、高校時代は不登校だったんですよ。高2の秋に不登校になって、年明けくらいから少しずつ復帰して、めちゃくちゃギリギリで卒業したんですよね。高3なんて、卒業するまでで朝からマトモに登校できた日は片手で数えるくらいしか無かったかなと。お陰様で補修三昧。受験勉強どころじゃなかった。幸いなことに国語だけは人より得意だったので、なんとか今の大学に進学できたんですよね。

 3月初旬にギリギリ進学が決まって、そこから家探して。数ヶ月前まで絶賛登校復帰中だった人間は突然東京で一人暮らしすることになるんすよ。

 で、ご存知のコロナ。からのオンライン授業。この時は正直、進学はできたけど登校できるか不安で仕方なかった。だからオンラインで助かったよね。学校行かなくていいんだもん。

 友人はそれなりに作れた。この時はそこそこ楽しい生活を送れてたと思う。高校で出来なかったクソガキっぽいことが出来たのが楽しかったんだと思う。

 

 そこからなんやかんやあって春夏と過ぎて、そのうち体調に不安もなくなってきて、バイトにも慣れてきた。色んな悩み事が落ち着いたからか、自分を省みる余裕が出来た。

 そしたら、自分が自分の中で行方不明になっちゃった。何かをしたいってものがなければ、何やっても心が動かない。やりたいこと、やるべきことがなくなっちゃって、人生に飽きを感じ始めたのがこの辺りだったような気がする。

 この時期、頻繁に飯に誘ってくれた友人がいるのだけど、そいつ曰く「放っといたら死にそうだった」らしい。死んでもいいかなって思ったときは多々あった。でも、人間はそう簡単に死ねないと思うよ。毎回思うもん。

 

 自分が自分で行方不明になっちゃって、訳が分からなくなった。だけど、友人と接する中で自分の適正が見えてきていたから、最低限それを伸ばす努力はしようと思った。

 周りを見て適度に任せてみようとか、上手くサボろうとか、そういうことを真面目に考えてみた。そうしたら、自分だけじゃ生み出せない物が出てくるようになった。他人が生み出した物だから気持ち悪いポイントはあるんだけど、それがちょっと面白いなと思った。

 少しだけ、ほんの少しだけ、歩く方向が見えてきた。まぁ、自分が行方不明なのは変わらないんだけどね。

 

 年末、実家に帰ってみた。親父の頭髪が薄くなった以外、あまり変わってなくて安心した。地元の友人にも会った。顔つき身体つきに変化はあれど、あまり変わってなかった。少し悲しくなった。見えてる景色が違うんだなって思って、ちょっと寂しくなった。

 自分で言うのもアレだけど、この一年でめちゃくちゃ変わったと思う。これはめちゃくちゃ良いことだと思う。なりたい自分に変化してるから、成長できてるなって感じて嬉しくなる。でも、嬉しくなると共に、ちょっと寂しくなるんだよね。周囲と自分が違う時間流で生きてるみたいに感じるから。

 考えてみればそれはそうなんだよね。周囲に誰かがいるときよりも独りでいる時の方が体感時間は長い。オンライン授業で一人暮らしの私が感じる時間っていうものは長かったんだと考えられるよね。さて、時間ってなんなんだろうね。

 

 春休み、何もやる気が出なかった。自分が行方不明なままだった。体調は崩れるし、何もやる気が出なかった。人に誘われて新しい取り組みに手を出してみた。でも、どうにも気力が出ない。手応えもない。どう改善していいかも分からない。そのうち、頓挫した。

 大学に入ってから何かしらの取り組みを潰すのは2回目だったと思う。完全に自分の力不足。1回目の詳細は省くけど、この時は先輩とか同期とか、外野に騒がれすぎて潰さざるをえなかった。外野を黙らせる力が足りなかった。単純な権力ってことじゃなくて、周りを納得させられる企画力とか実行力とかが足りなかった。

 この時もそう。実行力という面は、多少は実際に活動をしていたので進歩はあった。だけど、手応えがなかったり、納得のいく物が作れなかったりしたのは、企画力が足りないからだと思った。知識が足りないのは勿論そうだと思う。ただ、自分だけじゃ限界があるってことも何となく見えてた。自分だけで生み出した物はあまり面白くない。それにそもそも、ゼロから何かを生み出すのは苦手だ。

 

 桜が咲いた。大学が去年中止になった2年生の入学式をやってくれた。対面授業にも行けるようになった。状況が少し変わったお陰か、わりと大きめだった蟠りがあっさり無くなったりした。

 蟠りがあった人間、この人間には出会えて良かったと思っている反面、出会わなきゃよかったとも思ってる。不思議な人間だ。ただ、今まで出会った人間の中で、背中を預けられるのは唯一この人間だけだと思う。

 自分のスタンスは周りから一歩引いて俯瞰する感じで、だから仲間とか友達とかを自分よりも前に置いておきたい。感覚として背中側に人間を立たせることはしたくない。怖くて任せられない。ただ、何故かこの人間にだけは任せられる。不思議だ。

 彼ないし彼女への感情は色々と変化するのだけど、これだけは変わらないなと思う。同じペース、同じ熱量で動けそうな人間だと思うからだろうか。今は何か特別な感情があったりするわけではないのだけど、大切にはしたいとは思っている。

 2年前の今頃は確か、マンションの屋上に登ってみたりとか色々追い詰められてた時期だったと思う。あの時死なずに、ズルズルと2年も生きてみた。色々あった。死んどけば良かったなって思うことも沢山あった。それでもとりあえず一日だけ生きてみた。それを繰り返してみた。そしたら、こんなに面白い出会いがあった。

 人間関係って難しくて、時にはすごく苦しくなることもある。けど、それも含めて面白い。そういう経験をさせてくれることに感謝。お陰でしぶとく生きていけてる。他の友人たちにも感謝してもしきれないけど、この人間は特にだなと思う。とりあえず生きてみた過去の自分にも感謝したい。それよりなにより、この人間が生きてて、そして出会ってくれたことに感謝したい。

 書く手が止まらなくなりそうなのと、どこまで書いていいものか分からないので、そろそろ止まらなきゃなと思っているのでこの辺りで。

 

 

 緊急事態宣言が出て、そして延長して、今はまた独りオンライン授業の生活をしている。

 どこにいても独りで頭が壊れそうになることも多々ある。そこはまた上手いことやってかないといけないと思う。何かしら掴んでちょっと進歩できたらいいなとも思う。でも、相変わらず自分自身が行方不明なままで、何をしたいか、何をすべきか、分からなくなることが多い。

 周りの人間から褒められることがそこそこあったりするけど、何で褒められてるのか分からない。当たり前のことをやっているだけだし、そもそも私は自分自身が行方不明になってるキョムキョムの実の虚無人間なんだけどな。虚無人間って、ちょっと強そう。仮面被ってそうだね。

 それはそれとしてね。自分がどうしたいか、どうなりたいか、そして何をもって幸せと言えるのか。そんなものは自分で見つけるしかないよね。だってそんなん人それぞれじゃんか。俺をどうこうしたいっていう人間が仮に出てきたら殴り飛ばすね。別におめーに何かされなくても俺の人生だもんね!俺が決めるもんね!ってね。

 まだしばらく行方不明は続きそうだし、情勢はこんなだから心身ともに不安定なのは続きそうだけども、とりあえず一日ずつ生きてみようかなとは思う。

 俺の人生が順風満帆にいったら、それはそれで面白くないし困っちゃう。今くらいの少し苦しい方が丁度良い。でも、正直なところを言えば、もう少し楽な人生が良いんだけどね。

 

 

 さてと。こうやって物思いに耽る時は海に来るんだけど、暖かくなってきたとはいえ流石に夜は冷えるな。そろそろ帰るとしますか……では、また。