無題

一人暮らし男子大学生です。

逆さの帽子と四角い気持ち

 こんばんは。

 僕です。

 

 しばらくぶりに書きます。宣言通りに三日坊主になってしまいました。体調が優れなかったり、色々ありましたから仕方ないということにしておきます。

 

 

 

 

 さて、ここからが本題です。

 大道芸人を観たことがありますか?

 

 

 その場で客を集めてショーを行い、それに対する評価や自身への応援として見える形になった気持ちを受けとる。

 これが彼らの仕事です。

 チケットはありませんし、そもそも人が集まらないこともありますから収益は安定しません。決して裕福な職業とは言えないでしょう。

 でも彼らは「幸福な職業だ」と言います。

 

 

 何年前か忘れましたが、仙台で冬に行われる光のページェントの帰り、とある大道芸人のショーを観ました。

 大道芸というと、締めは高さのあるサーカス芸を行うというイメージがありますが、彼の締めはアニメーションダンス。盛り上がった空気が一変し、しっとりとした雰囲気に。

 観衆と地面に敷かれたロープで形成された別世界。僕は小さいながらに強く感銘を受けました。

 

 

 そうやって、人に笑いだけでなく感動や明日への活力を与えるのが芸人なんだと思います。そこに幸福を見出だせた彼らは、幸福な人間です。

 

 

 

 

 

 

 さて、彼らの集金システムは芸を観てもらった上で客の一人一人に価値を判断してもらうシステムです。もちろん安定性はありません。

 

 昨今の一般的な集金システムというとチケット販売などが主流です。これを予約販売といいます。最近ではクラウドファンディングなんてものもありますが、それは予約販売の進化形だと考えています。

 

 大道芸人はどうでしょう。明らかに予約販売ではありませんね。僕はこれを斬新なシステムだと感じました。

 ですが、このシステムは大道芸という文化で昔から受け継がれてきたもの。新しくはありません。

 

 

 

 何を言いたいのかというと、物事は一周すると「新しく」なるということです。

 希少性、価値が生まれるとも言えます。

 

 物事が新しい方向に発達すると、それらはやがて「新しく」なくなります。いずれは更に新しいものが出て、それは廃れてしまうでしょう。

 そして「新しく」なくなったものが新しいものに淘汰されたあと、「新しく」なくなったものに希少性が生まれます。

 そして新しいものが当たり前になった頃に、「新しく」なくなったものに価値が生まれます。

 

 こうして、再び「新しく」なるのです。

 

 

 

 ロープで仕切られた別世界の中心で、逆さの帽子を持ち四角くなった気持ちを独り待つ。

 そこに「新しい」価値、そして可能性があると僕は思います。